Nさん
出身国 | インドネシア |
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業種 | 水産加工会社 |
所在地 | 香川県さぬき市 |
滞在期間 | 2019年~2022年 |
仕事内容
私が就職したのは、香川県さぬき市で水産物の加工を行っている会社です。スーパーに出荷する惣菜の製造を担当していました。焼き魚やイカの煮物、アジの南蛮漬けなど、さまざまな惣菜を作りました。最初は酒とみりんを間違えてしまったり、煮るときに焦がしてしまったりと失敗することも多くありましたが、教えてもらいながら作れるようになりました。また、惣菜作りは手作業も多く、日本の料理を覚えることができたこともよかった点です。その後、製造機械が導入されて、機械の操作方法も習得することができました。
思い出に残っているのは、同じインドネシアからの技能実習生と一緒にふるさとの味、ピーナッツソースを作ったことです。会社が運営するレストランのイベントでお客さまに提供しました。日本人にとっては少し辛く感じたようですが、おいしいと言われたことがうれしかったです。
日本で働くこうと思ったきっかけ
日本語能力試験のN3を取得したいと思い、大学で4年間日本語を勉強しましたが、思うように上達しませんでした。しかし、大学を卒業したからには働かねばなりません。働きたいし、勉強もしたい。そこで技能実習生として日本で働きながら勉強する道を選び、送り出し機関に登録しました。香川県の水産加工会社から面接をしたいと声をかけてもらい、もともと食品関係の仕事に興味があったこともあり、就職を決めました。
会社のサポート体制
仕事や生活で困ったときには、会社に相談したり、仲間に助けてもらったりすることができました。とくに私が日本に滞在していた期間は、新型コロナウイルスの感染拡大の時期で、電車やバスなどの交通機関で感染する恐れていました。不安を感じていたところ、日本の社員の方が車で買い物に連れていってくれて助かりました。また、日本の冬の寒さには慣れず、しもやけになってしまったときには病院に付き添ってくれました。会社のだれかが助けてくれるサポート体制があり、安心して生活することができました。
これからの夢
帰国してからは、私が技能実習生のときにお世話になった監理団体・ヒューマンリング協同組合のインドネシア支部長として、大学との協定の交渉役や窓口となって働いています。働いていた会社からも仕事ぶりを認めてもらい、帰国するときに支部長の役目を提案していただきました。日本語を学び、日本とつながりのある仕事がしたいという大学時代の夢が実現したのです。また、兄とともにインドネシアで散髪屋のビジネスを立ち上げようと準備を進めています。
これからも日本とつながる仕事を続けて、私と同じように日本で働きたい思っているインドネシアの若者たちの橋渡しができればうれしいです。
日本に来る前に準備したこと
日本に渡航する前に、インドネシアの送り出し機関Minoriで4カ月間、日本のビジネスマナーや5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)を学びました。とくに渡航直前は、先生と日本語での会話練習に励みました。
Minoriは年間約1500人のインドネシアの若者を教育し、技能実習生として日本に送り出している実績のある送り出し機関です。日本に来る前に、日本語能力試験のN3には受かることができませんでしたが、Minoriで学んだおかげで、会社に就職した際も日本の社員の方と積極的に話すことができました。
現在は日本語能力試験N2の資格を取得しています。