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日本で働きたい外国人必見!履歴書の書き方の基本

(記事作成日:2024年6月17日)

日本では会社に採用の応募をするときに履歴書を提出します。履歴書とは学歴や仕事の経験、志望動機、自己アピールなどをまとめた書類です。会社はまず履歴書を見て、面接するかどうかを判断するため、正しく、ていねいに作成することが大切です。

しかし、履歴書を書く文化のない外国人にとっては作成すること自体が難しく、また日本特有の項目や書き方にとまどう人も多いでしょう。

この記事では、履歴書を作成するときのポイントを紹介します。

※技能実習生の場合は、送り出し機関が作成するため、外国人が自分で作成することはありません。特定技能で転職をする場合や、高度人材の方が就職するときには自分で書く必要があります。

厚生労働省 履歴書様式例
厚生労働省 履歴書様式例

書き方の基本

  • 履歴書は手書き、またはパソコンで作成します。
  • 手書きの場合は、履歴書は黒のボールペンで書きます。間違えたときは、修正液や二重線で直さず、新しく書き直します。えんぴつで下書きしてから、ボールペンで書くとよいでしょう。
  • 文章は「です」「ます」などていねいな言葉にします。
  • 会社は履歴書を見て、面接するかどうかを決めます。そのため、「このひとに会ってみたい」と思ってもらえる内容にすることが大切です。
履歴書の一部(個人情報入力欄)

①名前

  • 「氏名」の場所にフルネームを書きます。名字(ファミリーネーム)と名前(ファーストネーム)の間はスペースを空けます。
  • 「ふりがな」には、ひらがな、またはカタカナで読み方を記入します。

②生年月日

  • 「生年月日」は、「年(Year)/月(Month)/(Day)日」で記入します。
  • 生まれた年は西暦で記入しましょう。
  • 年齢は履歴書を提出する日、または郵送する日の年齢を書きます。

③住所

  • 「〒」には郵便番号を書きます。
  • 住所は、都道府県、市町、アパート・マンション名、部屋番号など正確な情報を記入します。

④電話番号

  • 連絡が取れる電話番号(携帯電話番号)を記入します。

⑤写真

  • 正面で撮影します。胸から上が写っている写真を使用します。
  • 3カ月以内に撮影した写真を使用します。
  • 服装はスーツ、または自国の正装がよいでしょう。
  • 帽子やサングラスをしたままの写真はNGです。
  • 写真スタジオや証明写真機で撮影することをおすすめします。スマホなどで自分で撮影する場合は、背景色に注意しましょう。背景には余計なものが写らないようにし、色は白、薄いグレー、水色がよいでしょう。

⑥学歴・職歴

履歴書の一部(学歴・職歴入力欄)

【学歴】

  • 1行目の中央に「学歴」と記入します。その下の行から、学歴を時系列に記入します。
  • 学歴は、最終学歴の1つ前の学校から書きます。
    例えば、最終学歴が大学の場合は、高校の「卒業」から記入します。
    最終学歴は、「最後に卒業した学校」ではなく、「もっとも高い教育機関」です。
  • 大学は、学部、学科も記入しましょう。何を勉強したのかがわかるようにします。
  • 在学中の場合は、卒業予定の年月と、学校名、学部学科と「卒業見込み」と記入します。
  • 学校を途中でやめた場合は、学校名、学部学科と「中退」と記入します。

【職歴】

  • 学歴の下に1行あけて、中央に「職歴」と記入します。その下の行から、職歴を時系列に記入します。
  • 就職したことがある場合は、「入社年月・会社名・部署名」を書きます。会社名は「株式会社」なども省略せずに正式名称を書きます。
  • 退職をした場合は、「退職年月」と理由を記入します。
    理由は、自分の都合で退職した場合は、「一身上の都合により退職」と記入。
    会社の都合で退職した場合は、「会社都合により退職」と記入。
  • 現在も同じ会社で働いている場合は「現在に至る」と書きます。
  • 就職したことがない場合は、「職歴」の下に「なし」と書きます。
  • 最後に「以上」と記入します。

⑦免許・資格

履歴書の一部(免許・資格入力欄)
  • 取得した資格や免許を正式名称で書きます。
  • 取得した年月も正確に記入します。
  • 日本語能力試験のN1・N2・N3・N4に合格していれば、合格したレベルを記入します。
  • 英語力が必要な会社の場合は、TOEICの点数を書いておくとよいでしょう。TOEIC800点以上だとアピールできます。
  • フォークリフト運転免許、玉掛け免許など仕事に役立つ資格は積極的に書きましょう。
  • 日本の普通自動車免許を取得していれば記入します。
  • 取得している免許や資格がなければ、1行目に「特になし」と記入します。

⑧志望の動機・特技・自己PRなど

履歴書の一部(志望動機・特技・PR入力欄)
  • 「志望の動機」は、「なぜこの会社で働きたいのか」という理由を書きます。また、入社後に取り組みたいことを書き、やる気を伝えることもよいでしょう。
  • これまでの経験、どんな仕事をしてきたのか、どんな技術を持っているのかを具体的に書きましょう。会社はそれらを採用を検討する際の参考とします。
  • 日本語能力試験を受けていない方も、日本語の会話能力をアピールするとよいでしょう。
    (例)「上司と日本語で積極的に話をしていました」
    (例)「現場で使う用語、道具、機材の名前は覚えています」
  • 「特技・自己PR」は、趣味や得意なことを書きます。会社はその人の人柄をチェックしています。そのため、マイナスの印象を与える趣味などは書かない方がよいです。
  • 「志望の動機・特技・自己PR」は、自分をアピールできる項目です。空白や「特になし」と記入することは、やめましょう。

⑨本人希望記入欄

  • 同じ会社で複数の職種が募集されている場合は、希望の職種を書きます。
  • 勤務地・給与などは「貴社規定に従います」と記入するのが原則のルールです。

履歴書の作成後は見直しも大切

書き終わったら、誤字脱字や内容に間違いがないかを見直しましょう。見直したり、書き直したりすると想像以上に時間がかかるため、早めに書き始めることが大切です。また、できれば日本人にチェックしてもらうとよいでしょう。

ヒューマンリング協同組合では、外国人の履歴書の作成をサポートしています。日本の会社が求める書き方に沿ってアドバイスすることができます。

履歴書をきちんと作成することができれば、日本の会社で働けるチャンスも広がりますよ。

履歴書作成ツールも活用

オンラインで作成できる履歴書テンプレートもありますので、自分の使いやすいものを選びましょう。

(参考サイト)

▼Create a job-ready resume in minutes.
https://www.visualcv.com

▼Canva 履歴書テンプレート
https://www.canva.com/resumes/templates