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日本で働くための日本語能力はどのぐらい必要?

(記事作成日:2024年6月17日)

就労ビザの種類による求められる日本語能力

外国人の日本語能力は、一般的に「日本語能力試験(JLPT)」を基準に評価されます。とくに特定技能は日本語能力試験のN4合格が必須です。それぞれの就労ビザに求められる日本語能力を紹介しましょう。

技術・人文知識・国際業務日本語能力試験等では確認されません。ただし、仕事内容に応じてはN2~N3の高い日本語能力が必要になります。
特定技能特定技能1号は、日本語能力試験等でN4に合格、または技能実習を良好に終了する必要があります。
特定技能2号は、日本語能力試験等では確認されません。
技能実習日本語能力試験等で求められる基準はありません。ただし、働く中で必要となる最低限のコミュニケーションが取れることが求められます。

日本語能力試験(JLPT)とは?

日本語能力試験(JLPT)は、日本語でのコミュニケーション能力を測るための試験です。日本語を母国語としない人を対象としています。試験は言語知識、読解、聴解の3つの要素により構成されています。N1、N2、N3、N4、N5の5段階のレベルがあり、一番やさしいレベルがN5で、一番むずかしいレベルがN1です。

合格すると就労ビザの取得や日本の会社での就職に役立てることができます。

レベル認定の目安
N1幅広い場面で使われる日本語を理解することができる。
N2日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解することができる。
N3日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる。
N4基本的な日本語を理解することができる。
N5基本的な日本語をある程度理解することができる。

日本語能力はどうやってレベルアップする?

日本語能力試験は日本語能力をはかる基準にはなりますが、日本人と一緒に働く現場ではコミュニケーション力を身につける方が大切です。

技能実習の場合、送り出し機関で3~4カ月日本語のトレーニングを受けて来日します。日本に来てからも監理団体が1カ月間、約470時間の日本語研修とマナー講習を行うことになっています。これらの教育により、技能実習生は簡単なコミュニケーションができるようになった状態で会社に入社することになるでしょう。しかし、外国人の多くは、入社して数カ月間は日本人が話している内容がよく理解できず、苦労していることも事実。

そこで、日本語レベルアップのためのおすすめの方法や日本語教室、勉強に役立つウェブサイトを紹介しましょう。

日本語のレベルアップにおすすめの方法

  • 間違ってもよいから日本人に話しかけましょう。その会社で話しやすい、仲のよい日本人を作ることがおすすめです。
  • 外国人同士で話すときも日本語を使いましょう。
  • 日本語を勉強している外国人から、勉強方法や役立つアプリ、Youtubeチャンネルなどを教えてもらうとよいでしょう。お互いに情報を共有しあうことで、やる気もアップします。

なにより積極的に日本人とコミュニケーションを取ることが、早くレベルアップするコツです。

日本語学習の参考図書

さまざまな日本語学習本がありますが、ヒューマンリング協同組合では、現場の会話に近い、現場で使える日本語を紹介した「ゲンバの日本語」という本を活用しています。

会社で実際に起きるリアルシーンを想定した、「聞く」「読む」「書く」を学ぶことができます。参考にしてみてくださいね。

本のタイトル:
ゲンバの日本語 基礎編/応用編

著者:
一般財団法人 海外産業人材育成協会

外国人をさらに悩ませる方言(讃岐弁)

送り出し機関で学んだ日本語はいわゆる「標準語」です。しかし、日本の地方で就職すると、日本人はしばしば方言を使って話します。この方言に多くの外国人が苦戦するのです。ヒューマンリング協同組合は、受け入れる会社に「外国人が聞き取りやすい、やさしい日本語、短い日本語を使ってください」とアドバイスしますが、現場の日本人はバリバリの方言で早口に話すケースも多くあります。

当組合は日本語研修で「讃岐弁」を教えたり、入社後の巡回指導で、外国人の言葉の悩みも聞き取り、継続したサポートを行っています。

地方特有の方言に悩む外国人は、現場の日本人や監理団体に相談してみてもよいでしょう。

香川県で日本語が学べる教室とそれぞれの特徴を紹介

独学で学ぶこともよいですが、日本語学校や日本語講座、日本語サークルなどをうまく活用すると、効果的に学ぶことができます。

香川県で日本語が学べる場所を紹介します。

専門学校穴吹ビジネスカレッジ日本語学校

専門学校穴吹ビジネスカレッジ日本語学校は、おもに留学生を対象とした日本語教育を行う学校です。
https://ana.anabuki.ac.jp/japanese/jp

【特徴】

  • 日本語の専門学校で1年、または2年のカリキュラムがあります。
  • 留学生や高度人材で日本語を学ぶ外国人が対象で、就労ビザの外国人は利用できません。
  • 進学や就職のサポートも手厚いことが特徴。

香川国際交流協会 アイパル香川

アイパル香川は、香川の国際交流や国際協力の拠点。日本語や外国語講座、交流イベント、法律相談などさまざまな事業を行う機関です。
http://www.i-pal.or.jp/

アイパル日本語講座

https://www.i-pal.or.jp/nihongo

【特徴】

  • 週1回・6カ月間学ぶクラスと、週3回・1カ月間まなぶクラスがあります。
  • 初めて日本語を学ぶレベルから初級レベルまで、5つのレベルから選べます。

日本語サロン

https://www.i-pal.or.jp/salon

【特徴】

  • ▪ランティアと会話を楽しみながら日本語や日本文化を学べます。
  • 困っていることを相談することもできます。
  • 日本人、外国人の色んな方とお話しできることが特徴です。
  • 予約や申込みの必要はなく、気軽に参加できます。

各市町の日本語教室

香川県内には、日本語を勉強できる教室が各地にあります。それぞれの教室により雰囲気や参加人数が異なります。通いやすく、自分に合った教室を探してみましょう。
https://www.i-pal.or.jp/map20240203.pdf

【特徴】

  • ボランティアと会話を楽しみながら日本語や日本文化を学べます。
  • 日本人、外国人の色んな方とお話しできることが特徴です。
  • 仕事や自宅から近い場所を選べるので通いやすい。

上原由雅さん「はずむ日本語」

香川県内のプロの日本語教師で運営する日本語教室。
https://hazumu-nihongo.com

【特徴】

  • 幼児から学生、ビジネス向けまで幅広い世代に日本語のレッスンを行っています。
  • 外国人を雇用している企業に対して出張レッスンを実施しています。
  • 運営している上原さんはヒューマンリング協同組合の職員でもあり、会社で求められるビジネス日本語を熟知しています。
  • 技能実習生向けの日本語能力試験(JLPT)のテスト教材も作成しています。

日本語勉強のお役立ちサイト

近年は無料で利用できるウェブサイトやYoutube、アプリなども充実しています。自分の都合のよい時間に、自分に合った方法で学ぶことができることがメリットです。

外国人がよく活用しているウェブサイトやアプリをご紹介します。参考にしてみてくださいね。

ウェブサイト

外国人技能実習機構
日本語教育教材

https://www.otit.go.jp/kyozai/

Belajar Bahasa Jepang Online

https://wkwkjapan.com/

Maggie Sensei

https://maggiesensei.com/

ユーチューブチャネル

アプリ

JLPT: Practice N1-N4

Easy Japanese: Learn Hiragana